【If運命企画】絶対の枷と
「どうして、」
使われた令呪。課された命令。絶対の枷。
「・・・嫌味な子供だ、知っていたんだろう?」
乾いた笑いが零れる。
どうにも意地の悪いお方だ、生前にも中々見なかったくらいだろうか。
ああ、心臓が重い。
「・・・ふふ、ははは・・・ッ」
冷たくなった主を私は見下ろした。本当に小さな、か細い命の持ち主だった。
既視感に囚われた眼球が、液体を生み出していく。
ここまで思い入れする相手が、まさか2人も現れようとは。
そして、その両方に最期に裏切られようとは。
「ははは・・・ッ、あっははははははは・・ッ!!!」
全うしようじゃないか。この運命を。
そして果てようじゃないか。
全て終わった、絶望の果てに。