想像の小部屋

なんか色々まとめたり書いたり。

2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

王子様の休息

「…先輩。」 「ん?おや、珍しいね。君がさぼりだなんて。」 随分と落ち込んでふらふらと足元もおぼつかない様子の彼が声をかけてきた。 おそらく原因は、先程の騒ぎ。 この屋上からだと良く見える。 まだまだ詰めが甘い、と言ったところか。きっと私がそれを知…

旅の始まり、出会いへの道

※学戦子モンハンパロ「…くぁぁ…。」間抜けなあくびをしながら、私は砂の大地を眺めていた。果てしなく広がるその砂漠の海を、澄んだ青空の下この船は進んでいる。そろそろ姿が見えるであろう目的地の街をマイペースに待ちながら、もう何分ここにいる事か。どこ…

コープスパーティーパロ①の2

「…ッ、とが、み、くん…!」息も切れ切れに少女は学校中を走り回っていた。先程自分で突き放した彼を探し求めて、走っていた。怨霊の恐怖はどんどんと増幅し、孤独はさらにそれを成長させるだけだったのだ。今からすれば、あの態度が彼なりの親切だっとことなど…

びょうき

「ねえエレオノーアの筆を知らない?アリア」「ん?色彩をその身に宿す純白の木片に挟まっていたさ!」「パレットね、ありがと」「ねっねえ本当に誰も図書館に来ないかなあちょっと聞いてる!?」「え?ああごめん!誰だったかな?」「ふざけないで!エレオノーア!」「あ…

質疑応答

「・・・私は、生きとし生ける人間を愛しています。」 「嘘だな。」 「何故そのように仰るのですか。」 「事実だからだ。」 「私にもわかるような説明をしてもらって良いですか。」 「・・・お前は、”死”を司る神だ。また、母もそうだった。」 「そうです。」 「…

守護者

「やだ、またあの子だわ」「どうしたものかしら、困るわあ」「いっそ追い出せたらねえ」「やめなさいよ、かわいそうでしょう」今日も施設の先生方の声が聞こえる。またあの人は何かやらかしたらしい。大方、迷い込んできた猫でも殺したのだろう。理由なんて聞かなく…