想像の小部屋

なんか色々まとめたり書いたり。

「姉さん」

「アリア」

呼ぶ声がする。呼ぶ声が。

 

見渡す世界がまるで紙芝居のようだ。

それはまるで人形劇だ。いいやもっとチープでくだらない。

私には悲痛な叫びをあげる豚のようにしか。

それは世界の果てに消えてしまったのか。

まるでまるでまるで。

もうどうだっていいと諦観するのか。

いいや豚は豚らしく悲鳴をあげていればいいのか。

そんなことはない。

呼ぶ声がする。呼ぶ声が。

そっと受け入れた反射光が網膜に焼きつく。

だが結局彼らは白い山羊で醜い豚だ。

私からすれば変わらない。

大切な大切な彼らはまるで。

 

それはただの人形劇場。

キャストはたった一人、私だけ。