2015-02-28 顔 魔法学園 「姉さん」 「アリア」 呼ぶ声がする。呼ぶ声が。 見渡す世界がまるで紙芝居のようだ。 それはまるで人形劇だ。いいやもっとチープでくだらない。 私には悲痛な叫びをあげる豚のようにしか。 それは世界の果てに消えてしまったのか。 まるでまるでまるで。 もうどうだっていいと諦観するのか。 いいや豚は豚らしく悲鳴をあげていればいいのか。 そんなことはない。 呼ぶ声がする。呼ぶ声が。 そっと受け入れた反射光が網膜に焼きつく。 だが結局彼らは白い山羊で醜い豚だ。 私からすれば変わらない。 大切な大切な彼らはまるで。 それはただの人形劇場。 キャストはたった一人、私だけ。