2014-05-02から1日間の記事一覧
Side.夢兎 不思議な子もいるものだ、と思った。 俺の横を歩いている実君は俺のことが見えるらしい。それも生者と見間違うくらいにハッキリと、だ。 階段の手すりを破壊した直後、俺は彼に声を掛けられて鍵を風兎に渡したのだ。 中に、鬼が居る事を、知ってい…
意志と思考の相違 Side.塔里 「はあ・・・っ、は、ぁ・・・っ」 荒い呼吸を整えながら俺は周りを見て人数を確認する。 1、2、3、4、5・・・よし。全員居る。 ちらり、と隣の少女を見やる。 こいつ・・・石水の言っていた”戦う”とは本当の事だったのかと。 先程の出…